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「攻撃的なイタリア」FGO vol.68 

Football goes on vol.68

「攻撃的なイタリア」

フットピーポーよ!いやあとんでもない死闘でした。昨日は盟友yasDと雌雄を決すべく、もはや民間レベルを超越したもの凄くデカいハイビジョンプロジェクターを装備するYasDの友達、上ちゃんの家にお邪魔して観戦。ウエちゃんも生粋のイングランド野郎なんで、アウェイの雰囲気漂う中、トッティのユニ着て応援してました。

何故かYasDと観戦すると好試合になるというジンクスはこの日も健在。ルーニーのオーバーヘッドに悲鳴上げたり、バロテッリのオーバーヘッドにケツが浮いたり、上ちゃんの愛犬リティの廊下を切り裂くドリブルに微笑んだり、めっちゃ楽しかったです!

自分の記憶では公式戦で初めて観るイングランドとイタリアの試合。試合前にはお互いが引くつまらない試合になるかと思っていましたが、見誤りました。人数を割いてしっかり引いて守り、ボールを持つ事に執着しないイングランドのサッカーと、簡単にロングボールを蹴らず、繋ごうとするイタリアのサッカーがガッチリ噛み合い面白い試合になりましたね。

その噛み合う相性がお互いの良さを引き出しました。両チーム今大会でベストの出来。スタッツを観ればイタリアが圧倒した試合に思えますが、実際のピッチ上では五分五分。どちらに傾いてもおかしくなかったです。スコアレスでPK戦は試合前に考えなくも無かった展開ですけど、中身は全く予想外。緊張感のある締まった120分、00年ユーロ準決勝オランダ×イタリアを彷彿させました。

イングランドはまずジェラードについて書かなければいけないでしょう。この試合、イタリアサイドから観ていて「ジェラードって何人いるんだよ」と思ったあの運動量。イタリアの攻撃が何回ジェラードに跳ね返されたか、それでいてカウンターの時には必ず駆け上がる。後半25分で足をつるジェラード初めて見ました。いやあ「足で語るキャプテン」ですよ。カッコよかった!

そしてテリー。生まれ変わったバロテッリと好マッチアップ連発。この日のバロテッリをゼロに押さえたのはさすがです。ここ一番の魚雷ディフェンスも飛び出して、観ていて胸が熱くなりました。テリーがこの出来じゃなければ、イタリアにとって試合はもっと簡単だったはず。

イングランドは「守る」という点では問題がなかったと思います。それはイタリアの攻めに大きな問題があった事も関係しているんですけど、それよりもイングランドの問題は攻撃。攻撃に問題が生まれるそのチーム戦略の限界だったような気がします。攻撃面でルーニーが背負うものがあまりにも大きかった。

さて、一方イタリアです。さあここから長いですよ(笑)。予選からグループリーグまでずっと言われ続けてきた「攻撃的なイタリア」。はたしてこの日、放送で言われていたようについに花開いたんでしょうか。

確かに高いポゼッション率でした。パスも何本も繋がる。イングランド側のコートに押し寄せる展開。攻撃の主導権を握っていたのはイタリアでした。

しかしそれはイングランドのプレースタイルから生まれたという所も考えなければいけません。ポゼッションが高かろうが、パスが何本繋がろうが、ハーフコートマッチでもそれはイングランドの想定内。持たされていた、という見方だってできるんです。

しかもイタリアはトドメが刺せなかった。圧倒的に攻撃を仕掛けてもスコアが如実に内容を語っています。やっぱり0-0なんです。昨日の試合でイタリアはなんと35本のシュートを打っている。しかもその内、枠内シュートは20本!でも1点も取れない。それどころか両チームのチャンスシーンは同じぐらいだったと思います。何故なんでしょうか。

それはその攻撃方法に大いに関係があるのでは。本物の「攻撃的」と言われる国とイタリアを比較すると決定的に異なるポイントがあります。「サイドプレーヤー」の不在です。フォーメーション上、イタリアはサイドプレーヤーがサイドバックしかいない。つまり攻撃経路はほぼ中央突破になってしまうデザインになっている。ここに無理があるのでは?

イタリアはそもそも堅守速攻の国。速攻にゴールから遠ざかるサイド攻撃なんていりません。最短距離、中央を少ない手数で突破するのがカウンターの基本。サイドは中央がダメな時の第二の選択肢です。だからどうしてもイタリアではサイドの重要さがクローズアップされない。サイドアタックの文化が育たない。

もちろんイタリアにだってサイド攻撃はあります。でも4-3-1-2でサイド攻撃をするには、初期設定のポジションからサイドに飛び出す無理をしないといけない。どうなるか。イタリアが今大会グループリーグからずっとそうであるように、その無理が消耗につながり足が止まってしまう。長い距離を走った後のサイド攻撃は精度を欠き、相手ボール時にただちに担当ポジションまで戻らなければいけない選手は、そのうちにサイドに飛び出す事ができなくなる。

4-3-1-2で一番キツいのは3の両サイド、この試合で言うとデロッシ、マルキージオです。中央ピルロのフォローをしつつ、サイドエリアもカバー。そして前にも飛び出さなければいけない。カバーエリアが広すぎる「穴」と化すポジションです。

圧倒的な前半から徐々に攻め手を失っていったのは、このデロッシ、マルキージオの消耗と比例しているように僕には見えました。そしてプランデッリがそれに対応すべく打った手はなんと4-3-2-1。ミラン時代のアンチェロッティが多用したいわゆる「クリスマスツリー」です。

クリスマスツリーの矢印のような形(↑)を頭で描いてもらうと分かりやすいと思いますが、1トップ2ウインガーではなく、1トップ2シャドーと中央に密集させたこの布陣はさらに中央突破に特化した布陣です。ミランにはカウンターの天才カカという飛び道具がいたからこそできたサッカーです。サイド攻撃の不足が停滞を招いているのに、それを加速させるこの采配をしてしまうプランデッリにどうしても僕は懐疑的になってしまうんです。

イングランドが待ち構えるロンドンバスのど真ん中にいくら突っ込んでもチャンスが生まれるわけも無く、イタリアの豊富なシュートの内訳は、崩しきれていないミドルシュートが多かった。それがあのシュート本数とスコアの矛盾だと思います。ゴール前を固めるイングランドに対しておしいシーンもありましたが、それはほとんどがサイドからの展開だったはず。中央からのチャンスはバロテッリを狙ったカウンターだけでした。イタリアの攻撃の問題は「攻撃に時間がかかると崩せない」を解決するアイデアがないのに、ポゼッションを志向する所だと観ています。

どうしても攻撃のスピードが遅くなるポゼッションという攻撃方法には、守備隊形を整えられたディフェンスをどう破るのかというアイデアが必須だと思っています。そしてそれにはサイドの活用だと言うのが今のトレンド。一番分かりやすいのがバルサです。サイドに張って食らいつかせて、空いた逆サイド、中央から崩す。明確に崩し方を持ち、それに特化した布陣があの「ゼロトップ」です。

ポゼッションの問題点への未整備、サイドアタックへの攻守の未整備、だから選手が消耗せざるを得ない戦い方。昨日の試合のイタリアはたしかに「攻撃的なイタリア」でした。ただしその攻撃が結実する「攻撃が機能しているイタリア」では無かった。攻撃的であろうとするけどその方法論が分からないという印象です。はたしてそれは選手の責任なのか。

いまや時代は攻撃的か守備的かという次元を超えて、そのチームが「効率的か」という時代に突入していると思います。その最右翼がドイツなんじゃないか。次にスペインなんじゃないかと。その本物の「効率的なサッカー」を行うドイツとイタリアは次に当たります。

ドイツはイングランドのようにボールを持たせてくれないでしょう。イタリアの攻撃がはたして本物かどうか試される相手です。僕にはどうしても機能する攻撃と機能不全の攻撃が、鮮やかなコントラストになってピッチ上に描かれる姿が浮かんでしまいます。

この試合で生まれた一体感がイタリアをさらに1段押し上げるかもしれません。もしかしたら論理的なドイツを倒すのはイタリアの非論理、「奇跡」なのかもしれないけど…それを前提にしちゃダメでしょう。イタリアがどのようなプランで対ドイツにのぞむのか、注目ですよ。

それにしても昨日のピルロは凄かったですね。ディフェンスでも走る走る。そしてあのロングパス。ピルロっぽいセクシーな“エロい”パス連発でした。そしてPKですよ。あの味方が外した後の重い空気の中でパネンカ!痺れた!

それとブッフォン兄貴ですよ!前半のグレン・ジョンソンのシュートを止めたあのセーブ。至近距離から逆を突かれているのにギリギリで反応してワンハンド、凄いセーブでした。一番震えたのは、PK戦での間違いなくゾーンに入っているであろうあの透き通った眼差しです。やはりくぐってきた修羅場が違うや兄貴は!めっちゃカッコ良かった~!

戦術的にはブツブツ文句つけてますけど、今大会のイタリアは観ていて面白いのは間違いありません。みんなが大好きなバロテッリもいますしね(笑)、ただやっぱりこの国にはまだ攻撃の文化がカウンター以外無いんですよ。攻撃サッカーはいまだ発展途上。そしてイタリアは本当にこっちの方向でいいのかという疑問もあります。

おっさんの懐古主義かもしれないけど、やっぱりイタリアはカウンター。もう無理無理無理無理無理ってきて、カウンター1発でウヒョ~~なドMな国だろっていまだに思ってます。ドMな俺には隠したってバレバレですよ(笑)。だいたいドMな奴がSのフリしたっていい事はないんだから!そんな実体験を込めた感想でシメてみたいと思います、それでは~!


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