FC2ブログ

スポンサーサイト 

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

「そこに地図はあるのか」FGO.44 

Football goes on vol.44

「そこに地図はあるのか」


フットピーポーよ、いやあサウジ、どうしたんでしょう。かつてサウジアラビアといえば韓国、UAE、とならぶアジアの強豪国として対戦するときはビビったもんです。

んがしかし、「なんなんですか」(by安太郎)と言わざるをえないこのていたらく。まあおかげで岡崎のハット、やっと決めた前田の2点で5-0という圧倒的スコアで粉砕できたわけですが、なんか納得できない自分がいます。まるで大学チームとの調整試合を観ているようで、嬉しさも半減。内田も試合後にコメントしてました「国際試合でこんなにやる気がない相手は初めて」これがピッチで肌を合わせた選手達の感覚なんでしょう。

ただ前回触れた得点後に息の根を止める攻撃がこの試合で観れたのは良かったです。この試合はあの2点目で勝負がありました。観ていて「ボキリ」と音が聞こえるように、サウジはあの失点で心が折れました。あれでいいんです!

しかもこの試合ではアタッキングサードでのボール回しに、「なるべく手数をかけずに早い攻撃」という意図がみえました。ワンタッチ、ツータッチで素早くボールを回し、マークがはがれた所でフィニッシュにもちこむ。サウジがまったくのノンプレスという事もあって、今の日本がやりたい攻撃の形を何度も試せたのは大きい。

そして相手の不出来を差し引いてでも特筆したいのが岡崎です!ヨルダン戦から途中交代で岡崎が入るとはっきりと日本が活性するのが見て取れました。止まって足元でボールをもらう選手が多い中、動き回ってスペースでボールを受けようとする岡崎は引く相手ディフェンダーにカオスを生みます。先発のチャンスをえたサウジ戦ではきっちりと結果も残しました。特に3点目のあのターンからシュートまでの早さ、インザーギでしたよ!

グループリーグ3戦を終え2勝1分、日本は首位でグループBを突破しました。しかしここまで3試合をこなしたこの代表、僕はまだ物足りません。

僕にはまだこのチームが形になっていないように見えます。というより自分たちの型、このように守り、このように攻めるというチームとしての基本設計が見えてこない。選手たちがその場の判断で、臨機応変にプレイをしているように観えてしまいます。

え、「選手たちがその場の判断で、臨機応変にプレイをしている」のならそれは良い事じゃん!と思う人もいると思いますが、この辺が説明するのが難しいんですけど、問題なのはそのバランスなんです。

思い出してほしいのがジーコ監督時代です。ジーコは「自分たちで考えなさい」というスタンスでディフェンスラインの設定から攻撃方法まで全てを選手に委ねました。僕は当時ジーコのやり方を「間違っていないけど日本には早すぎる」と思っていました。例えばブラジル代表のように選手ひとりひとりの経験値が豊かな「大人のチーム」であれば、ジーコのやり方でもいける、と。

しかしあれから数年、サッカー界は進化を続け、その考えは通用しなくなりつつあるような気がしています。選手に依存するチームが勝てない時代に突入したからです。モダンフットボールの最前線は、もはや総合力勝負、個人能力をどう効率よく活かすかの戦いに突入しています。

サッカーとは恐ろしく自由なスポーツで、いつボールを失い守備の時間が来るのか、どこからボールを奪って攻撃が始まるのか決まっていません。ピッチ上はプレイが続く限りめまぐるしく変化し続けます。しかもプレッシングの浸透でボール周辺の時間はますますなくなり、変化するスピードは加速度的にあがっています。

その渦中にいる選手が正しい判断をし続ける事は不可能になりつつあります。だから選手がすべてを判断しなければいけないようなチームは、その判断する範囲が限定されているチームよりもバタバタして、最後は混乱の海に飲み込まれてしまうわけです。

僕は戦術とはそんな混沌の海を照らす地図のようなものだと思っています。

地図は地図にすぎません。効率のいいルートが書いてあるだけです。そのルートをどのように達成するかは実行者の能力が関係してきます。しかしこの地図がしっかりしていれば少なくとも道には迷わない。自分がやる事は明確です。

そしてこの地図の精度を上げ、選手に覚えさせるのが監督の力量だと思います。描く地図がトンチンカンではチームはますます混乱します。いい地図でも所属する選手が達成できないような険しいルートでは意味はありません。さらに一番難しいのはその地図を全員に共有させる事です。

バルサという船が地図にそって描くルートは美しく魅了されるけど、それは地図が優秀だからという事よりも、バルサという船に乗る選手たちがひとつの地図を完全に共有できているからです。

僕が物足りないのはそこ、日本という船がどうも地図を共有できていないんじゃないかという事です。

例えば香川。香川はドルトムントという船では自分が何をすればいいか、そして「何をしなくていいか」を分かっていると思います。なぜならそれが書いてある地図をチーム全員で共有できているから。

ところが香川は代表では言葉も通じる同じ日本人のチームなのにむしろ迷いの中でプレーしている。地図のルートを達成できる力が香川に無いとは思いません。それよりも地図を共有できていないからではと思います。

なぜ地図が共有できないのか。というよりもそもそも選手たちに地図は提示されているのか。いずれにせよそれは監督の能力、という話につながりそうです。

負けたら即終了の決勝トーナメント、相手はホームのカタール。完全アウェイという荒れた海に、ザックがどういう地図で日本という船を進めるのか。選手はその地図を共有できるのか。そしてその地図が描く先に希望はあるのか。注意深く観てみようと思います。という訳で今回は久しぶりの大長文かましてしまいましたがまあそれは僕も戦闘体制に入ってきたという事で!それでは試合後に!

 

 


 

この記事へのコメント

コメントをお寄せ下さい

(コメント編集・削除に必要)
(管理者にだけ表示を許可する)

トラックバック

この記事のトラックバックURL
http://dlivegrampus.blog76.fc2.com/tb.php/120-a6ce531c

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。