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「アジアカップ総括」FGO.47 

Football goes on vol.47

「アジアカップ総括」

フットピーポーよ、ついに日本人インテルプレーヤー誕生ですよ。長友55!サネッティと談笑する映像とか見て、ニヤニヤしているitchです!

インテルはモウリーニョ時代からずーっと左サイドバックを探していたんですけど、まさかそこに長友が抜擢されるとは。しかもライバルのキブが最下位相手に見事なパンチングをお見舞いして4試合出場停止でいきなりチャンスが!長友さん、もってます!6日のローマ戦でデビュー濃厚らしいですよ、楽しみだな~。

さて今回は優勝という見事なエンディングを迎えたアジアカップ決勝戦、そして通算6試合を戦った今回のアジアカップを振り返ってみたいと思います。

まずは決勝戦ですが川島を褒め称えたい!いやー川島がいなければ3-0ですよこの試合。前半のパワープレイから何度も作られていた決定機にビッグセーブ連発。キューエルの心を折りましたね、あのセーブは。

カタール戦の2失点目とか時々「?」な場面もあるものの、W杯や韓国戦のPK、この決勝戦など大舞台になると魅せるプラスα。かつての川口を思い出すのは僕だけでしょうか。決勝戦のMOM、僕的には川島を選びたい!

この試合の僕の焦点は前回FGOにも書いたとおり「オーストラリアのロングフィードをどう防ぐか」でした。

日本はこの試合、累積明けの吉田をディフェンスラインに戻し、ケガの香川の変わりに岡崎、岡崎がいた右サイドに藤本を配置。フォーメーションは4-2-3-1と普段通り。相手に合わせるよりも、これまで自分たちのやってきたサッカーで戦う形を取りました。

前半を見る限り、この采配は空振りでした。香川の代わりに出場した藤本は脅威になれず、その分マークが集中しバイタルで2人のボランチを背負わなければいけなかった本田は消され日本の攻撃は沈黙。逆に今野を狙ったケーヒルのパワープレイに、日本は何度も決定機を作られてしまいます。

しかしザックはこの問題に名采配で対処しました。空中戦に強い岩政を入れ、今野をサイドバックに、藤本を下げ、岡崎を右に配置、空いた左サイド2列目には長友を上げる。効果は劇的でした。三都主的な守備に不安を持つ相手右サイドバックのウィルクシャーの背後を長友は何度も突き、右サイドに回った岡崎から得意の飛び込みも出る。オージーがその右サイドを立て直すべくエマートンを投入するまで日本は一気にペースを取り戻した見事な采配です。

試合後にザックは「選手の混乱を避けるためフォーメーションを変えなかった」とコメントしていました。あの韓国戦の延長後半の事を指しているんでしょう。失敗から学び、きっちり修正してみせるあたりは流石。豊富な経験がなせる技でしょう。

李の投入もバッチリ当たりました。決勝点は2列上げた長友から、投入した李の得意なマークを外すプレーからのスーパーボレー。狙い通りの形でしょう。試合後に「ザック采配ズバリ」と評価されるのもその通りだと思います。負け試合を采配でひっくり返した。そう言ってもいい勝利だったと思います。

こうしてザックは就任わずか4ヶ月で迎えた初の公式大会で優勝という結果を出しました。いまだザックジャパンは無敗。切れ味鋭かった決勝戦の采配も手伝ってザックの評価は高まり、とりあえずここまでは充分な合格点という事になっていますね。

しかし、こんな事をいうと頭がおかしいんじゃないかと思われるかもしれないけど、僕は不満なんです。

韓国戦で「あれ?」と思ったザックの戦術能力は、確かにこの1戦で払拭できました。前半が川島のセーブと相手の決定力の無さで何とかなっていたとしても、試合の途中であれだけ綺麗に修正できれば文句はありません。僕がいまだに「うーむ」と思うのはこのアジアカップを通して感じたザックの「戦略」についてです。

戦略とは要するに哲学。監督の色。どういうサッカーを目指すのかという志です。思い出したいのはザックがどういった経緯で日本代表監督になったかです。二転三転した監督選び、困難だったのは「日本を変えてくれる本物の監督を連れてくる」という高い基準を協会が掲げたからだったはず。

このアジアカップであればカタールのメツ監督が称えてくれたように「日本はアジアのバルサ」だったかもしれません。個人能力で勝り、自力で勝てた。ただしそれも韓国、オーストラリアという世界水準の国と対戦すれば違いました。

はたして今回の勝利に「必然性」はあったのか。W杯の時から僕が掲げている問題定義です。「必然性」の薄い勝利は再現不可能な「奇跡」になってしまうからです。

この辺の事はFGOのvol.44あたりでみっちり書いているんで先に進みますが、僕にはアジアカップという長丁場で最後までザックが日本の舵をどのように切りたいのか、彼の目指すサッカーが見えませんでした。
 
誰が率いても平均値的にたどり着くサッカー。そんな感想です。ザックの色、つまりザックが日本をどうしたいかという戦略が見えない。さっきは不満と書きましたが、より正確に言えばザックに対して僕が不安に思う点です。

アジアカップでのザックのやり方は、良くも悪くも「1+1」を確実に「2」にするサッカーでした。日本人選手の力を損ねる事無く引き出すという方向性です。

確かにそれも優秀な監督のひとつのタイプでしょう。特に自分たちの実力を普通に出せば勝てる、ビッグクラブや強豪国にとっては歓迎する資質です。

しかし日本はビッグクラブでも強豪国でもない。ミランでスクデットを取ったザックではなく、ウディネーゼという弱小チームを思い切った戦術で引き上げたザックの方に日本は用があるんです。

例えば前が詰まった時に打つ手が無くなり、横パスばかりになって攻撃が停滞する悪癖や、ディフェンスラインが極端に下がりすぎてしまう所など、これまでの日本が抱えてきた問題が何度もアジアカップで同じように出ました。サイドアタックの具体的な方法論。ディフェンスラインコントロール。プレッシングの整備。そういった日本のサッカーの弱点を根本的にを変えてくれる監督が、まだ日本には必要だと僕は考えています。

次の代表の戦いは7月に行われるコパ・アメリカです。「アジアのバルサ」に祭り上げられるアジアカップと違い、コパではW杯での立場に近い戦いが予想されます。弱者とは言わないまでも明らかに強者ではないコパでの日本が、どんなサッカーを見せるのか。

日本をひとつ上のレベルに引き上げるアイデア、哲学をザックに見せて欲しい。コパまでのザックが、ウディネーゼ時代のチャレンジングなザックに成れるか。この視点で代表を見守っていこうと考えています。一番気がかりなのが就任直後の劇的に向上したプレッシングがこのアジアカップで消えてしまった事です。ザックには是非あの形を追求して欲しい。

せっかくの優勝に水を差すような事ばかり書いて申し訳ありませんが、アジアカップの試合はどれもドラマチックで面白かったけど、それは内容的に不安定で圧倒できなかったという事でもあるんです。とは言ってもザックはまだ就任4ヶ月。このアジアカップで日本人の特性を掴んだザックが何をしてくるか。期待できない監督では無いから、より高い要求をザックにしていきたいんです!

アジアカップシリーズ最後となる今回はやはりとんでもない長文になってしまいました。「なに言ってんだこいつ」とか「なるほどなー」なんて面白がってもらえればと思い、このアジアカップ期間中あれやこれやと試合後に書いてきましたが、ここまで毎回読みにくい長文を読んでくれた方、ありがとうござました!

佳境を迎えるCL、欧州各国リーグ、Jの開幕、フットボールは前に進みます。たかがサッカーが生活の重要な部分を占めてしまう、そんな困った人達、それではまた!




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